トピックス

「明石海峡大橋を望む:マンションの眺望を変えた一手」

こんにちは、皆さん。 今回は、お客様から頂いたお問い合わせを紹介させて頂きます。お問い合わせの内容は、合わせガラスの中間膜に使われる樹脂膜についてです。

合わせガラスのお話は、前にもブログに書かせて頂きましたが、ガラスとガラスの間に樹脂を挟み密着させるガラスで、車のフロントガラス、防犯ガラス・防音ガラス・防弾ガラスにも使われております。

中間樹脂にも種類があり、PVB膜・EVA膜・SG膜と種類があり、多く流通しているのはPVB膜を使用した合わせガラスになります。

PVB膜は吸湿性能が高い為、小口部を高湿状態にしていると剥がれる恐れがあります。膜自体は防弾ガラスに使用するほど、接着性や耐久性は高いのですが、水に弱い性質を持っていますので、小口が水に当たらないように枠に入れて使うのが一般的です。

EVA膜はPVB膜と比べれば、接着性や耐久性が劣るのですが、耐水性には優れています。しかし耐UV性能が弱く紫外線が当たる場所では変色に繋がります。

SG膜は、耐ハリケーン対策用として生まれました。とても強靭な中間膜になります。耐水性やクリア度も高く、非常に優秀な合わせガラスと言えます。材料硬度は従来の100倍で強度は従来の5倍の高強度と安全性能を備えていますが、まだSG膜を扱われている加工所が少ない為、普及していない事もあり、高額なガラスです。

お問い合わせ頂いた内容は、所有されているマンションのベランダに、合わせガラスを使いたいとのご要望でした。ガラスの設置方法も、窓からの景観を重視する為、枠を使わない方法でと、ご相談を受けました。その為、耐水性・耐強度に優れている、SG膜の合わせガラスが必要になりました。

SG膜を使用した合わせガラスは、まだ普及していない事もあり、どこでも入手できるガラスではありませんでしたが、協力会社様のご協力を得て、ガラスをお納めする事が出来ました。

納品後にお部屋へお邪魔させて頂きましたが、この時には、ベランダには手すりが付いている状態ではありましたが、窓からは明石海峡大橋が一望できるベランダで、橋の向こうに淡路島と青い空、手が届きそうな海が見える、最高のロケーションのお部屋でした。

今後はベランダの手すりを取り外し、合わせガラスを設置するとの事でしたので、この部屋から見える風景で、住む人の心を和ませてくれる空間になると感じました。

オーナー様には完成しましたら、是非教えて下さいとお願いし、お部屋を後にしました。

『手すりがついていますが、眺めは最高です。確かに手すりが無ければと思ってしまいます。』

 

後日、オーナー様より、ベランダの工事が終わったとの一報がはいり。設置された画像を送って頂きました。画像には、手すりで視界を遮ることなく、明石海峡大橋と海、淡路島が写し出されておりました。

『夜になると、美しい夜景も楽しめるそうです。』

 

『高透過のガラスを使用しているので、ガラスがみえない程の透明感です。』

オーナー様より、今回の施工についてお話を伺いました。海外では、ベランダは家の延長線上にあり、自然とのつながりや、景色を楽しむ開放的な場所と位置づけられている為、この景色を見た時に、手すりの撤去を決心されたようです。

オーナー様もご自身が描いた景色になり、大変喜んでいただきました。

TOP