ヒーター付き複層ガラス
曇ランナS
低温. 高温仕様複層ガラスタイプ
【曇ランナS】
透明導電膜付ガラスを強化処理することにより、高温使用が可能で-70℃〜100℃の範囲に使用することができます。
《ご注意》
両面ヒーターとしても製作可
※当社のヒーターガラスは抵抗値が20Ω/in2です。
100V直結では高温になり大変危険ですので、必ずトラストを使用し減電圧してご使用ください。
温度条件などでシミュレーションさせていただけます。
※当社はヒーターガラス単品納入とし、取り付け・配線・絶縁対策などはお客様にお願いしております。
「曇ランナS」は、様々な用途でご愛用されています。
【使用実績】
理化学実験機器や恒温恒湿器などの観測窓、住宅用窓ヒーター、ガラス面ヒーターなど
【使用用途】・家電 |
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開発のきっかけ
従来、恒温恒湿機などの観測窓に使用されるECペアガラスは板ガラスメーカーの製品しかなく、当社はセントラル硝子製のECペアを製品買いしていた。
このECペアガラスは100V(200V)直結で使用できるが、ガラス寸法によりその都度、通電膜の厚みをシミュレーションにて計算しなければならない製品であるため、使用条件設定に2週間、仕様決定後、生産に約4〜5週間、合計1.5〜2ヶ月の納期が必要であった。
又、製膜機械の生産可能最大短辺が700mmという制約があった。
ユーザーから短納期及び大型サイズのヒーターペアの要望が多数寄せられるようになったことから自社独自のヒーターペアの開発を開始した。
元々ショーケース扉ガラス等に採用されていたフィルム通電ペア(ガラスに通電フィルムを貼り付け、通電加熱させる)を応用し、ガラス自体に金属膜を蒸着したLow-Eガラスを通電させる方法を考えた。
開発の苦労
ペア加工はフィルム通電と同様、同ペアで数万台の経験があり、問題なく対応できたが、通電加工の前処理としてLow-Eガラスの周囲約16mmの金属膜を除去しなければならず、当初、サンドブラスト加工で金属膜を除去する方法で対応したが、通電面にもキズが発生する不具合が多発し、満足できる製品が出来ず納期対応もままならない状況が続いた。
前処理を依頼している加工会社の協力を得て、金属膜除去専用のホイールを開発、安定した製品作りが可能となり、同時に量産品の受注が続けて決定した。
曇ランナ-Sの特徴
曇ランナ-Sに使用している通電用素板ガラスは金属膜をCVD法で蒸着しており非常に均一な膜厚が形成されていることからシート抵抗値も安定している。
シート抵抗値は1種類のみとなっており、ガラス寸法・電極の位置により端子間抵抗値が変わらるため、ダウントランスが必要となる。
ガラス構成・サイズ・使用条件による使用電圧、消費電力はシミュレーションにより即時計算が可能であり、オーダーと同時に必要なデータをユーザーに提供できる。
安定した品質の素板が在庫対応できる為、受注から納入まで約3〜4週間で対応でき、従来の約半分の納期で製品を納入できるようになった。
従来のECペアガラスは製法上、強化処理が出来なかったが、曇ランナ-Sは電極印刷加工時に強化処理も合せて行うことから、生ガラスの3~6倍の衝撃強度を持っている。
使用者の声
従来のECペアに比べ低コストとなっており、コストダウンができた。
従来品に比べ、性能(端子間抵抗値、使用電圧等)が安定しており非常に使い易い。
短納期対応も臨機応変にしてもらえることからユーザーのニーズに対応出来るようになった。
当初期待していた以上の対応に満足している。(納期、コスト等)
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